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フィボナッチ数列の計算量について

フィボナッチ数列の計算量について
志村 史夫

シリコンバレー・エンジニアへの道

「 問題演習: Fibonacci Sequences 」の解答編です。Web 上でよく見かけるフィボナッチ数列のプログラムは再帰を使っています。今回は再帰を使うことができないという制約を付けて問題を出題しました。 解答例 Javaでの解答例です。 解答例1) このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 解答例2) このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 解説 解答例の解説をする前に、フィボナッチ数列を初めて見た人のために再帰を使ったプログラムを載せておきます。 このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 解答例1は動的計画法を用いたプログラムです。上記の再帰を使ったプログラムでは、同じ値に対するフィボナッチ数を何度も計算していました。例えば fibonacci(5) を求めるとき fibonacci(4) + fibonacci(3) が呼ばれます。このとき fibonacci(4) は fibonacci(3) + fibonacci(2) を実行します。この時点で fibonacci(3) が 2 回実行されていることがわかります。1 度だけ実行して解を保存し、再度必要になったときに再利用する方が効率的です。これを実装したのが解答例1になります。 解答例2は a に 1 つ前のフィボナッチ数、b に現在のフィボナッチ数を格納し、n に近づくたびに b には両者の和を入れ、a には前回のフィボナッチ数である b を入れるようにしています。これを n まで繰り返すと b には n 番目のフィボナッチ数が入ります。 他にも数学的な解法などありますので興味ある方はご覧ください。 ウィキべディアへのリンク を貼っておきます。 以上が今回の解説になります。

問題演習: Fibonacci Sequences

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今回は「Fibonacci Sequences」という問題です。日本語で「フィボナッチ数列」というとご存知の方も多く、プログラムを作成したことがある方も多いと思います。実際に面接でフィボナッチ数列を書けという簡単な問題は出題されないと思いますが、問題を掘り下げると実はフィボナッチ数列を書けば解けるような問題があったりします。そのときのために一応解いておきましょう。また、よくあるプログラムは再帰を使う解法ですが、再帰が使えないように制約を加えました。難易度は「Easy」です。 問題 フィボナッチ数列で n 番目の整数を返すプログラムを書け。フィボナッチ数列とは 1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21. のような数列である。ただし、使用できるメモリの量が少ないため n が大きい場合に再帰を用いて何度も関数呼び出しを行うとスタックオーバーフローが発生してしまう。そのため再帰を使用しない解答を示せ。 解答テンプレート Javaの例を示します。 このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 入出力例 n = 0 のとき、0 を返す。 n = 1 のとき、1 を返す。 n = 6 のとき、8 を返す。 n = 18 のとき、2584 を返す。 それでは、解答と解説は 次の投稿 フィボナッチ数列の計算量について で。

解答と解説: Average of each Level in Binary Tree

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「 問題演習: Average of each Level in Binary Tree 」の解答編です。問題出題時に述べたように、この問題は本サイトに掲載してきた 2 分木に関する問題「 Max Depth of Binary Tree 」や「 Find Max Element per Level in Binary Tree 」と似ており、解答も非常に似ています。そのため、解答例の細かい解説はそちらの記事を見ていただきたいと思います。今回の解説では問題出題時の最後に記載した "もし数値の 1 つが int 型の最大値だった場合" について解法を紹介したいと思います。 解答例 フィボナッチ数列の計算量について Javaでの解答例です。 このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 解説 もし数値の 1 つが int 型の最大値だった場合、1 を足しただけでも int 型の範囲を超えてしまうことによって符号が反転し、負の整数になってしまいます。具体的な数値は下記になります。 Integer.MAX_VALUE = 2147483647 Integer.MAX_VALUE フィボナッチ数列の計算量について + 1 = -2147483648 今回の問題では、複数の値の平均値を求めるために、複数の数値の和を数値の数で割ろうとしていました。しかし数値に int 型の最大値が含まれていた場合、単純に和を求めようとしても、期待した結果が得ることはできません。 解法は解答例の 20 行目で示したように、全ての和を求めてから割り算するのではなく、各数値を 1 つずつ足していく際に数値の数で割っています。あらかじめ数値の数が分かっているので、このような処理を行うことができます。非常に単純なことですが、実際の面接ではこのような処理を瞬時に思いつくことができなくてはならないので、今回この問題を取り上げました。 以上が今回の解説になります。

問題演習: Average of each Level in Binary Tree

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今回は「Average of each Level in Binary Tree」という問題です。この問題はこれまでに本サイトに掲載してきた 2 分木に関する問題「 Max Depth of Binary Tree 」や「 Find Max Element per Level in Binary Tree フィボナッチ数列の計算量について フィボナッチ数列の計算量について 」と似ているので掲載するか迷ったのですが、1 点だけ注意してほしいことがあったので掲載することにしました。その注意して欲しい点は下記の「解答を見る前に」に記載したので考えてみてください。難易度は「Easy」です。 問題 各ノードに整数値を持つ 2 分木が与えられる。2 分木の深さごとの平均値を求め、リストに入れて返せ。 解答テンプレート Javaの例を示します。 このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 入出力例 次の 2 分岐が与えられるとする。このとき返すリストは [1, 2.5, 11] である。 1 / \ 2 3 / \ / \ 4 5 6 7 解答を見る前に フィボナッチ数列の計算量について 平均値を求めるとき、数値の和を数値の数で割ります。もし数値の 1 つが int 型の最大値だった場合、1 を足すだけでもオーバーフローを起こし、意図した計算結果が得られません。このような場合、どのような処理をして平均値を求めれば良いでしょうか。 それでは、解答と解説は 次の投稿 で。

解答と解説: Symmetric Binary Tree

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「 問題演習: Symmetric Binary Tree 」の解答編です。今回は再帰を用いた解答例と深さ優先探索を用いた解答例の 2 つを用意しました。 解答例 Javaでの解答例です。 解答例1)再帰 このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 解答例2)深さ優先探索 このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 解説 この問題では両端の枝を根から葉まで下降する際に、枝上の各ノードを順に比較する方法がイメージできると解きやすいと思います。 解答例1では、helper 関数内で 2 つのノードの比較を行い、値が異なった場合は左右対称でないと判断して false を返します。値が同じだった場合は、左ノードの左の子と右のノードの右の子を helper 関数に渡すことによって、両端の枝を下降していることがわかります。そして左ノードの右の子と右のノードの左の子の比較を行えば、1 つ内側の枝を下降するができ、これを繰り返し行うことで全ての枝上にあるノードの左右対称性を調べることができます。 解答例2では、スタックを 2 つ使って深さ優先探索を左右から同時に行っています。各ノードに辿り着く度にノードの値を比較しています。ポイントとしては、子要素をスタックに積むとき、片方のスタックに左の子要素を積んだ場合はもう一方には右の子要素を入れることがです。左右が逆の場合も同様です。このようにすることで、両端のノードから順に左右対称性を調べることができます。 以上が今回の解説になります。

問題演習: Symmetric Binary Tree

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今回は「Symmetric Binary Tree」という問題です。Symmetric とは左右対称のことです。難易度は「Easy」です。 問題 与えられた 2 分木が左右対称か判定しなさい。 解答テンプレート Javaの例を示します。 このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 入出力例 この 2 分木は左右対称です。 1 / \ 2 2 / \ / \ 3 4 4 3 しかし、次の 2 分木は左右対称ではありません。 1 / \ 2 2 / \ / 3 4 4 次の 2 分木も左右対称ではありません。 1 / \ 2 2 \ \ 4 3 それでは、解答と解説は 次の投稿 で。

解答と解説: Longest Palindrome

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「 問題演習: Longest Palindrome 」の解答編です。今回は直感的で分かりやすい解法と少し最適化を施した解法の 2 種類の解答を用意しました。 解答例 Javaでの解答例です。 解答例1) このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 解答例2) このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 解説 回文は中央の文字以外は左右対称になります。そのため、最長の回文を作るには偶数回存在する文字をすべて左右に振り分け、奇数回存在する文字も左右に振り分けた後に余った 1 つを中央に置けば良いはずです。 解答例1はまず初めに各文字が現れる回数をマップに保存しています。文字が偶数回出現する場合、その文字を全て使うことになるので sum に出現回数 v を足しています。文字が奇数回出現する場合は、その文字は n - 1 フィボナッチ数列の計算量について フィボナッチ数列の計算量について 回は確実に使うので sum に v - 1 を足しています。そして最後に奇数回出現する文字がある場合は、その文字を中央に置くことができるので sum に 1 を足しています。 ちなみに 8 行目では Java 1.8 で導入された Map インタフェースの getOrDefault メソッドを使用しています。Java 1.7 以前で同様の処理を行うには、下記の記述のように若干長い記述をする必要がありました。記述量が減ることはバグを埋め込む余地も減らせるので、このようなメソッドは積極的に使いましょう。 このプログラムはJavaScriptで読み込みます。Webブラウザで閲覧してください。 解答例1では、初めのループは与えられた文字列の長さ n に依存し、2 つ目のループでは文字の種類数 m に依存しているので時間計算量は O(フィボナッチ数列の計算量について n+m) です。最悪のケースは与えられた文字の全てが異なる場合であり、m = n となるので時間計算量は O(2n) となります。この解法に対し、少し最適化を行った解答が解答例2になります。 解答例2は、与えられた文字列の長さ n に依存したループを 1 つしか使わないので時間計算量は O(n) となります。この解法では与えられた文字列を先頭から走査するとき、各文字が現れるとセットにその文字を保

再帰呼び出しの計算量

計算量は n のみに依存し x には依存しません. なので, exponent(x, n) の計算量を T(n) とおきます. T(0) = O(1), T(n) = T(n-1) + O(1) と書けます. この漸化式を解けば T(n) = O(n). 「exponent が n回呼ばれるから O(n)」というのは省略しすぎです. exponent の中の (再帰呼び出し以外の) 計算量が O(n) だったら, そのようには言えませんよね. 「exponent の中で再帰呼び出し以外の計算量が O(1) で, exponent そのものは都合 n回呼び出されるから O(n)」とまで書いてあればいいかもしれない. 読む人によってよいとしたりだめとしたりするかもしれません.

質問者からのお礼 2009/07/04 13:16

回答ありがとうございます. なるほど,漸化式を用いて求めればいいんですね. 詳しい説明,ご忠告ありがとうございました.

関連するQ&A

nの階乗を再帰呼び出しを用いて計算する以下のプログラムの計算量はいくらになるのでしょうか? 調べてみてもどこにも記述されていなくて困っています. int factorial(int n) < if(n >0) return (n * factorial(n - 1)); else return (1); > また,できれば求め方も教えていただけると嬉しいです.

nCrの計算のプログラムを nCr=n!/(r!(n-r)!) を用いて再帰的関数を使って書いたのですが、もし nCr=n(n-1)(n-2)・・・(n-r+1)/r! であることを用いて、nからmまでの掛算を実現する2引数の関数を定義して、再帰的関数呼び出しを用いたnCrのプログラムを作成するとしたらどうなるでしょうか。 関数x!の定義は、関数の宣言をlong factorial(int x)として、 if (フィボナッチ数列の計算量について x==0) return(1); else return(x*factorial(x-1)); となることは分かるのですが、 2引数の関数m(m+1)・・・nはどう作れば良いのか全くわからないので、プログラムが書けない状態です。アドバイスお願いします。

再帰がどのように処理されているのか理解するために、再帰の時に +1 してみたところ 0! = 1 フィボナッチ数列の計算量について 1! = 2 2! = 5 3! = 16 4! = 65 5! = 326 6! = フィボナッチ数列の計算量について 1957 7! = 13700 8! = 109601 9! = 986410 10! = 9864101 となりました。 普通の階乗の値を求めた最後に +1され、それが戻されると思ったのですが違いました。 フィボナッチ数列の計算量について これはどういう処理がされているのでしょうか? #include int kaijo(int); int main() < int i; for (i = 0; i < 11; i++) printf("%d! = %d\n", i, kaijo(i)); return 0; >int kaijo(int n)

新しく再帰という概念を習い始めたのですが、組み合わせを求めるやり方がわかりません 組み合わせの公式通り(nCk → n!/k!(n-k)!)、例えば4C2なら答えは6通りになるのはわかるのですが、 public static int combinations(int n, int k)< if(k==n)< return 1; >else if(k=1)< return n; >else if(0 > combinations(n-1, k-1)は意味がわかるのですが、combinations(n-1, k)これが組み合わせの公式にどうあてはまっているのかがわからず、 そして何故足してるのかがよくわかりません。どなたかお解かりになればお願いします

C++のクラスで n!=n(n-1)(n-2). 1 n!を求めるprogramを作らなくてはならないのですが 再帰を使わずに、関数factorial(n)を使わないといけません。 ちんぷんかんぷんです。 for(counterとcounter--を使った)物しか思いうかびません。 関数factorial(n)を使うというのはnに戻るつまり再帰というふうには ならないのですか? 関数と再帰の意味を漠然としかわかっていないのですが。 よろしくお願いします。

VC++6.0にてプログラミングを行っているものですが、 関数の再帰呼び出しについて質問です。 再帰呼び出しの際にスタックに積まれる変数というのは、 再帰呼び出しをする関数に渡す引数のことですか? スタックオーバーフローを起こさないために、 staticなポインタにHeap領域上の 変数を割り当てるとよい。 と分かったのですが、 フィボナッチ数列の計算量について この意味は、例えば static int *a = new int; ということなのですか?

1, 1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, 34, 55, 89, 144, 233, 377, 610, 987, 1597, 2584, 4181, 6765, 10946, 17711, 28657. という数列(フィボナ数列)を再帰処理でだしたいのですが・・・・・ include int フィボナッチ数列の計算量について function( int ); int main( void )< int n; do < printf( "0 以上の整数値を入力して下さい→ " ); scanf( "%d", &n ); >while ( n < 0 ); printf( "計算結果: %d\n", function( n ) ); getchar(); getchar(); return 0; >int function( int n ) < //フィボナの処理(function)の再帰呼び出しによる >function内に再帰処理を用いてprintf( "計算結果: %d\n", function( n ) );で画面出力したいのですが・・・・・・。

4-3.黄金比とは何か

ギリシアの「幾何学」は定規とコンパスだけで行うもので、数値は現れません。これは「禁止されている」というのではなく、そもそも前提となる概念のなかに数値が含まれていないのです。「幾何学」ではまず使ってもよい概念を公理や定義として述べてから理論を展開します。この方式はギリシア以降数学の標準として踏襲されてきます。ここでは、ギリシアの幾何学では 比 がどのように扱われているか、そのさわりだけをごく簡単に解説します。

「幾何学」では、 長さ 、 面積 、 体積 、 角度 を抽象的な対象として扱います。『4-2.ピタゴラスの定理』で述べたように、「2つの線分 α と β が等しい」とは フィボナッチ数列の計算量について α と β の長さが等しいことを、「2つの平面図形 α と β が等しい」とは α と β の面積が等しいことを意味します。体積や角度についても同様です。

a と b を線分とします。以下では、□( a, b ) は a と b を2辺とする長方形を表します。上で述べたように、線分 a といった場合、線分 a の長さを表すことがあります。同様に、□(a, b) は長方形を意味する場合と、その長方形の面積を表わす場合とがあります。

ギリシア人は比の理論を、「自然数の比」と「量の比」の2つに分けて独立に構成しています。自然数は量ではないからです。本連載では「ギリシアの比の理論」について深くは解説しません(書籍の方で詳しく述べようと思います)。しかし現代の皆さんは、比 a : b、あるいは同じことですが、分数 a b のことをご存知だと思いますので、ギリシア人が比を図形的にどのように捉えていたかを説明するだけにします。

2つの図形 α と β が 合同 であるとは、α を移動すると β にぴったり一致するときのことを言います。したがって α と β が合同なら、α と β は等しいことになります。また、α を拡大あるいは縮小することによって β にぴったり重ね合わせることができるとき、 α と β は 相似 であるといいます。

皆さんは幾何の 相似 と 合同 についてはすでに知っているものと仮定します。以下では a, b, c, d は線分の長さを表すものとします。次の形の式を 比例式 といいます。

ここで、2つの辺の長さがそれぞれ a と b , c と d の2つの長方形 □( a, b ) と □( c, d ) を考えましょう。

相似

a : b = c : d ⇔ □( a , b ) と □( c , d ) は相似 (フィボナッチ数列の計算量について フィボナッチ数列の計算量について 2)

ここで、「… ⇔ ~」は「… である必要十分条件は ~」と読みます。読者の皆さんは、(2) が比例式 a : b = c : d の定義だと思ってください。つまり、a : b = c : d とは、「a と b を2辺とする長方形を拡大または縮小すると c と d を2辺とする長方形にぴったりと重ねることができる」ことを意味します。

図4.3.2 のように2つの長方形を重ねます。すると、2つの長方形が相似である必要十分条件は、2つの対角線が重なることです。皆さんは、長方形の相似より 図4.3.2 の中の直角三角形の相似のほうが慣れているかもしれません。また、公式 (2) より次の公式の方をご存知かもしれません。

a : b = c : d ⇔ □( a , d ) = □( b , c ) (3)

公式 (フィボナッチ数列の計算量について 3) は、 外項の積は内項の積に等しい と読みます。 (3) を証明しましょう。a : b = c : d とします。すると □( a , b ) と □( c , d ) は相似です。したがって、2つの対角線は重なります。 図4.3.3 より、三角形 (イ) と (イ’) は合同、三角形 (ロ) と (ロ’) も合同となります。同様に大きい三角形 (イロハ) と (イ’ロ’ハ’) は合同ですから、2つの長方形 (ハ) と (ハ’) は同じ面積となります。よって次が成立します。

外項の積は内項の積に等しい

逆に、□( a, d ) = □( b, c ) が成立したとします。 図4.3.4 参照。 (イ)+(イ’) は2つの長方形の共通部分ですから (ハ) = (ハ’) となります。したがって、(イ’)+(ロ’)+(ハ’) は大きい長方形 □(c, d) の半分の三角形となります。よって、□( a, b )の対角線は □(c, d) の対角線と重なり、□( a, b ) と □( c, d ) は相似となります。

外項の積は内項の積に等しい

黄金分割とは、線分 AB を点 C で次を満たすように分割する分割の仕方のことをいいます。

短い方 : 長い方 = 長い方 : 全体 (4)

黄金分割

AC = a , CB = b とし、a < b とします。すると、(4) は次のように表されます。

a : b = b : a + b (5)

外項内項の規則 (3) より、次が成立します。

黄金分割

□ 2 ( a ) フィボナッチ数列の計算量について + □( a, b ) = □ 2 ( b ) (6)

式 (6) では、 a + b は線分 a に線分 b をつないでできる線分を意味します。(6) は「辺 a 上の正方形と a と b を2辺とする長方形の和は b 上の正方形に等しい」を意味します。

ここまでがギリシアの幾何学のお話で、ここからは現代数学を使って黄金分割の説明をします。したがって、以下では a, b, c, d フィボナッチ数列の計算量について は正の実数とします。

(6) を満たす比 a : b を黄金比といい、 b a を黄金率といいます。 b a の逆数 a b を黄金率と呼ぶこともあります。本連載では、 b a を黄金率としています。(6) の両辺を a 2 で割ると、

となります。 b a = x と置いて整理すると、

φ = 1+ 5 2 = 1.618033989

となります。この φ が黄金率で、比 1 : φ が黄金比です。

古代には方程式などはありませんし、 5 などといった数の表し方も知りません。したがって読者の皆さんも方程式 (7) を解く必要はありません。皆さんは a 2 を電卓で計算して実際に (7) が成り立つことを確かめてください。ついでに 1 φ も計算してみてください。

φ = 1.61803399
φ 2 = 2.61803399
1 φ = 0.6180339887

不思議なことに気がつきませんか。この3つの値は小数点以下が一致するのです。φ は (7) の解だから φ 2 = φ+1 が成立します。両辺をφで割って整理すると、

となります。つまり、黄金率 φ は、1を加えると平方となり、1を引くと逆数になるのです。黄金率が不思議な現象を起こすのはこのようなところに原因があるのかもしれません。1 : φ の両項にφを掛けて、1 : φ が黄金比であることを確かめてください。 図4.3.6

黄金率

1 : φ = φ : φ 2 = φ : 1 + φ

a : b を黄金比とします。つまり次を満たすとします。

a : b = b : a フィボナッチ数列の計算量について + b (8)

辺の比 a : b が黄金比である長方形を 黄金長方形 といいます。 図4.3.7 の左上の a × b の長方形を黄金長方形とします。

黄金長方形

この長方形の右に b × b の正方形をくっつけましょう。すると (8) より、新しくできた長方形 b × ( a + b ) もまた黄金長方形となります。この黄金長方形の下にさらに ( a + b ) × ( a + b ) を付け加えることができます。この操作は無限に続けることができます。こういった構造を 再帰構造 といいます。

さて、φ の近似値として 1.6 を取ったとします。すると、

1 : 1.6 = 10 : 16 = 5 : フィボナッチ数列の計算量について 8 (9)

となります。この 5 : 8 をよく黄金比(の近似値)として用います。5 : 8 よりもよい黄金比を使いたいときは、 図4.3.7 の大きい長方形を用います。すなわち a=5, b=8 として、

b : a + b = 8 : 13 (10)

を使います。実際 a + b b を計算してみると、

となり、1.6 よりも φ に近づきます。逆に 図4.3.7 で大きな長方形から小さい長方形に戻ってみましょう。すなわち、a + b=8 , b = 5 から a, b を求めると、

皆さんは フィボナッチ数列 をご存知ですか。次がフィボナッチ数列です。

1, 2, 3, 5, 8, 13, 21, …

最初から、1と2を足すと3が得られ、2と3を足すと5が得られ、3と5を足すと8が得られ、… と続きます。上で出てきた式 (11), (9), (10) の比を見てください。3 : 5, 5 : 8, 8 : 13 はこのフィボナッチ数列のなかに順番に現れています。つまり、フィボナッチ数列の隣り合った数の比は黄金比の近似値となっているのです。右に進むほどより正確な黄金比となります。

フィボナッチ数列

ここでフィボナッチ数列の話を終え、話題を変えると読者のなかには「フィボナッチ数列の話はどうなったのだ。この話の目的は何だったのだ」と不満の声を上げる人がいるように思います。「数学は何を目標にしているかわからないから嫌いだ」という意見もよく聞きます。フィボナッチ数列と黄金比は、円周率 π と同様、思わぬところでよく顔を出します。フィボナッチ数列が自然現象によく現れるのは 図4.3.8 のような繰り返し構造に関係があるようです。また、黄金比の定義 (4) は図形的には 図 4.3.7 の2つの長方形の相似で示され、これが 図 4.3.8 の再帰構造を生み出す元となっています。ピラミッドとの関連では、次の比『3 : 5 』 と 『 5 : 8 』が後の議論で出てきますから覚えておいてください。

前にも述べましたが、 5 とか φ のような無理数は古代には存在しません。これらが数として扱われるようになったのはやっと近世に入ってからです。バビロニア人もアルキメデスも 2 とか 3 の“近似値”を計算していますが、まだ フィボナッチ数列の計算量について 2 や 3 そのものを数として扱ってはいません。黄金比という言葉も最近(1930年代ごろ)できた言葉で、ルネサンス期にはなかったようです。ギリシアの幾何学では外中比と呼ばれていましたが、本連載では黄金比という言葉で通します。

φ=1.618… という数値が使えないとしたら、黄金比はどのように扱われていたのでしょうか。ギリシア幾何学によく出てくる五芒星を例として説明しましょう。 図4.3.9 の星形を五芒星といいます。各頂点を結ぶと 図4.3.10 のような正五角形となります。

五芒星

五芒星

五芒星の作図が、黄金比の研究のおもな動機だといわれています。ここでは CD : AC が黄金比となることを証明しましょう。CD は正五角形の1辺、AC は正五角形の対角線です。したがって

正五角形は、3つの三角形 ABC, ACD, ADE に分けられます。内角の和は 180 × 3=540度ですから、1つの内角は 540 ÷ 5=108 度となります。三角形 ABC は二等辺三角形で ∠B は 108度だから、底角の一つは ( 180 – 108 ) ÷ 2 = 36 度です。三角形 ABC と BCD は合同だから、∠CBD も36度となります。黒点・ひとつ 36度とすると、 図4.3.10 で示されるようになります。

ここで三角形 ACD に注目しましょう。三角形 ACD は 黄金三角形 と呼ばれることがあります。ここで、F は AD と CE の交点です。 図4.フィボナッチ数列の計算量について 3.11 参照。

五芒星

三角形 ACD と三角形 CDF 共に二等辺三角形で、互いに相似です。したがって、

AC = AD, AF = FC = CD
FD : CD = CD : AC

FD : FA = FD : CD = CD : AC = FA : AD

最初と最後を取り出すと、「短い辺FD:長い辺FA = 長い辺FA : 全体 AD」となり FD : FA は黄金比となります。したがって、この式の途中にあらわれる CD : AC も黄金比です。

黄金分割の作図法

エジプト人は黄金分割を知っていたのでしょうか。与えられた線分 A をロープを使って黄金分割する方法を述べましょう。点 A を通る AB に垂直な直線を引き、その線分上に点 D を、DA = 1 2 AB となるようにとります。線分 DB上に点 E を DE = DA となるように取ります。AB上に点 C を CB=EB となるように取ります。すると、点 C は線分 AB フィボナッチ数列の計算量について を黄金分割します。 図4.3.12 。

直角三角形

このような方法なら、杭とロープだけを使って AB を黄金分割することができます。やり方さえ覚えれば実行は簡単です。ですがエジプト人は本当にこんな方法で黄金分割をしたのでしょうか。現代の数学を使って、点 C が AB の黄金分割であることを証明しましょう。この計算は、ピタゴラスの定理と高校生程度の計算を必要としますが、単なる計算問題で論理的な難しさはありません。

AB = 2, DA = 1 としても一般性を失いません。すると、DB= 1 + 2 2 = 5 ですから

AC : CB = 2 – ( 5 – 1) : 5 -1
= (3 – 5 ) : ( 5 -1)
= (3- 5 )(3+ 5 ) : ( 5 -1)(3+ 5 )
= 4 : フィボナッチ数列の計算量について 2 5 +2
= 1 : (1+ 5 )/2 = 1 : φ

花びらの枚数や動物の出生にも!自然界に潜むフィボナッチ数列の正体

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参考 人体図に隠された黄金比 レオナルド・ダ・ヴィンチのノート | ameblo 黄金比率として有名なフィボナッチを相場分析に活かしたいけれど、具体的な方法が分からないと困っていませんか?
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フィボナッチとは?

レオナルド・フィボナッチ (Leonardo Fibonacci)は、中世で最も才能があったと評価されるイタリアの数学者です。

フィボナッチ数列 では、 3項目以降のそれぞれの数は手前の2つの項の数の和 になります。
そのため数列は、0,1,2,3,5,8,13,21,34,55,89,フィボナッチ数列の計算量について フィボナッチ数列の計算量について 144,233…と続きます。

また、 2 つの連続する項の比を取ると、次第に黄金比(約1:1.618 または約0.618:1)に近づいていきます 。

フィボナッチ・コンパスをデジタル・インジケータ化

フィボナッチ・コンパスを使うと、 トレンド相場の押し目や戻りを簡単に予測できます 。
また、 直近の安値、高値、押し目の3点を指定すると、上昇相場の到達目標を3レベルで推定 することができます。

一昔前は、フィボナッチ・コンパスを手書きのチャートやPC画面に表示されたチャートにポイントして、相場の予測を行っていました。 フィボナッチ数列の計算量について
現代のチャートでは、フィボナッチをインジケータとして搭載しているものが増えています ので、あなたがお使いのチャートでも使用できるかもしれません。

しかし、 全てのフィボナッチ数が、相場で重要な訳ではありません 。
最重要なものだけに絞って利用することで、緻密な相場戦略に活かすことができますが、「 ディナポリ・レベル(DiNapoli Levels) 」は重要な数字だけにフォーカスしたインジケーターです。

  • 23.6%
  • 38.2%
  • 61.8% (黄金比率)
  • 78.6% (黄金比の平方根)
  • 88.6% (0.786の平方根)
  • 161.8% (1÷0.618黄金比率)
  • ディナポリ式フィボナッチ・リトレースメント 38.2% 61.8%
  • ディナポリ式フィボナッチ・エクスパンション 61.8%(COP) フィボナッチ数列の計算量について フィボナッチ数列の計算量について 100.0%(OP) 161.8%(XOP)

相場分析に最適な世界最高峰のチャート

ジョー・ディナポリ(Joe DiNapoli)とは?

トレード経験が40 年以上のトレーダーで、根気強い徹底した研究家、国際的に認められた講演者、広く称賛を浴びている執筆家でもあります。
現在は、バンコクのオフィスから巨額のマネーを運用しています。

全米ネットのTV 番組に出演し、フィボナッチ(DiNapoli Levels)を使用した市場予測、特に株式指数や金利先物の予測を超人的な正確さでやって見せ、高い評価を受け続けています。

上記のチャートは、MT4(Meta Trader4)で表示したUSD/JPYの日足(2021年4月16日現在)です。
2種類のフィボナッチが使われています。

ディナポリ式フィボナッチ・リトレースメント

  • (A)2021年1月6日の安値102.592
  • (B)2021年2月5日の高値105.768
  1. 38.2/104.555
  2. 68.1/103.805

この数字は自動計算されてチャート上に、水平線とともに表示されます。
104.555の押し目を待ってロングエントリーし、運悪く103.805に達したらロスカットというのが基本戦略 です。

実際に、 2021年2月10日に104.409という安値(下ヒゲで残る)を押し目として反発上昇 していきました。
実際のエントリーは、104.555ぴったりというよりも、104.500の節目を意識して行えば、10pipsの誤差もない正確さで絶好の押し目を拾えたことになります。

ディナポリ式フィボナッチ・エクスパンション

  • (A)2021年1月06日の安値 102.592
  • (B)2021年3月15日の高値 109.365
  • (C)2021年3月23日の押し目 108.404
  1. COP(縮小された利益確定目標)COP 61.8/112.590
  2. OP(通常の利益確定目標)OP 100.0/115.177
  3. XOP(拡大された利益確定目標)XOP 161.8/119.363

第一段階の利益確定目標は「COP 61.8/112.590」であり、当面ここを目指してUSD/JPYロングをキープという戦略 が考えられますが、現状ではまだトレード戦略の成否、結果は出ていません。

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上野ひでのり 株式会社ネクストコンサルティング 代表取締役 FXトレーダー・仮想通貨投資家 早稲田大学第一文学部心理学専修卒業 米国NLP協会認定NLPプラクティショナーで投資家心理の専門家

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